【必読】逆光を活かしたライティングをするにはストロボを駆使すること！
自然光の入るハウススタジオは逆光になるケースがあります。
光が強すぎてなんとかしたいとか、光を柔らかくしたいといったような時はカーテンやレース等で光をディフューズして調整するのが一番簡単な方法です。
それでもまだ物足りない場合はストロボを駆使して思い通りの仕上がりにしていきましょう。
目次
ストロボなどのライトを足すのはどんな時？
窓の外から光が差し込みモデルが暗い場合はそのまま撮影しても雰囲気はナチュラルでいい感じだと思う事もあります。
しかし、撮影内容によってはもうちょっと肌の色が出ていた方がいいとか服の色が出ていた方が良いといったことが起こります。
そういう場合は逆光の光感は活かしつつ部屋が明るめになるように照明を足して設定していきます。
まずカメラは窓が自然に飛ぶくらいの明るさに設定をあわせてから暗い手前側にクリップオンストロボを足していきます。
窓が飛びすぎないように気を付けてください。
完全な白飛びはデータがない状態になってしまいます。
そして後ろの窓の明るさはそのままでモデルが明るくなるようにライトを設定します。
日中シンクロとコツは同じ
日中の明るい屋外で内臓ストロボやクリップオンストロボを強制発光させる日中シンクロを使った事はありますか？
室内の光量に比べて外からの光が強いハウススタジオの場合、日中シンクロをしないといけない逆光と条件が同じ状態になっています。
外光と室内の差があっても目で見ているのと同じように明るく感じるのは人間の目の特性です。人間の瞳は一点を注視してその部分と周囲の明るさの差をあわせる事ができる特性を持っています。
暗い室内側をストロボを使って明るくすることで被写体のある室内と背景になる窓外との明度の差を緩和することができるのです。
もっと自然に見せたい時は〜ラジオスレーブを導入してみよう
ラジオスレーブを持っているとより自然な撮影が可能になります。
カメラ側からクリップオンストロボでライティングするとどうしてものっぺりした感じになってしまいます。
ラジオスレーブをホットシューにつけて、クリップオンストロボはややサイド光でモデルにあたるようにするとより自然な雰囲気が作れます。
ライティングというと暗いものを明るくするものととらえがちですが実はそれだけではなく、自然光に近くナチュラルに表現する事も目的としています。
こうした外光とストロボ光をあわせて作る光をミックス光と呼びます。日光とスロボ光は太陽光の設定で撮影するとほどよくなじみます。
家具などの撮影の場合もストロボの使い方は同じで、窓外からの光が強く逆光気味になる場合は天井バウンスの光などを足してください。
自然光と窓外の光のバランスが程よく調整できるととても美しい写真が撮れます。
やんわりした表現をつくるためのストロボ利用
ハウススタジオの中でシャドウとハイライトの差が激しく、明るい雰囲気が作りにくいといった時もストロボライトを足して補っていくことで自然に明るい部屋感が作れます。
ストロボ光の向きも正面からだけではなくやや後ろからモデルに向けてあたるようにライトを設置すると輪郭をくっきりと表現することができるなどちょっとだけ向きを変更する事で表現の違ったライティングができるようになります。
より自然に見せるには、自然光の光の向きはどのように拡散するのかを想像してみると良いです。白い壁の部屋の場合は四方から拡散された光が回り込むことで全体に明るい部屋感ができあがっています。それと同じようにラジオスレーブを使って、モデルの後ろや部屋の奥などに何灯かをセットすれば拡散し全体に明るい部屋を作ることができます。
逆光を活かしながらも部屋の中は全体に明るくすることも慣れると再現できるようになります。
逆光をストロボでつくるという方法もある
太陽の光がある間は良いですが、曇りや雨の時や撮影時間が遅くなってしまい西日から夕日になってしまったといった時には窓からの光のようにストロボを使ってライトを組むこともできます。
ベランダがある場合は窓外にライトを出して窓の中に向けてライトを当てれば日中の逆光が再現できます。
ベランダがない！という場合は窓の中から光の方向にあわせて設置すればそれなりの仕上がりは確保できます。
露出計とモニターでしっかり確認できる目を養う
こうしてミックス光を組み立てていく上でよりナチュラルな部屋感を作ることができるのですが、露出計を使って光量を計る習慣をつけるとストロボライティングの技術は格段にあがっていきます。
デジカメだからとりあえず撮ってみたらいいかなといった安易な考えでは細かな設定がいつまでも理解できません。窓からの光に対してモデルの顔のあたりはどのくらいの明るさで設定するか、壁面はどのくらいで設定するかの割合を数字で確認していく事をおすすめします。
最後はカメラのモニターかパソコンでデータを確認します。荷物がゆるされるのであればパソコンを使って数値やヒストグラムをチェックすると明るさのピークがどこで暗部はどこなのか理解が深まります。
まとめ
自然光とはいえストロボで補助していくことでより綺麗な写真、誰にも撮れない光域の写真を撮る事ができるようになります。
逆光だ！とあわてたりあきらめずにストロボを駆使して良い写真をしあげていきましょう。
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日本写真講師協会（JPIO）認定講師/写真家
個人事業主様、企業様の商品イメージの撮影、サロン撮影プロフィール撮影などと並行して企業研修や写真撮影セミナー、撮影に関するコンサルティングを行っている。
