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【カメラバッグ公開】リュックでも、ショルダーでもない、便利な第3の選択肢

Posted by staff6 on 2022年12月28日
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一般男性で奥様や彼女さんよりも、たくさんバッグを持っている人は少数派でしょう。しかし、フォトグラファーなら珍しくもありません。実際、筆者は今現在自宅にカメラバッグがいくつあるかを数えたのですが10を超えたところで数えるのをやめました。ある意味カメラバッグもレンズ並みに沼要素が高いアイテムでしょう。そんな筆者が現在メインで使っているアオスタの「フォンタナ PRO ショルダーL」とその中身を紹介します。

目次

リュックにもなるショルダータイプのカメラバッグ

腰への負担を小さくできるアオスタの「フォンタナ PRO ショルダーL」

筆者の周りにフォトグラファーに聞けば、おそらく「10個くらいまでは普通じゃない?」と言ってくれると確信しているのですが、この記事を妻が読む可能性がゼロではないので明言は避けますが、我が家にはカメラバッグというカテゴリーに該当するものが、少なくても10個以上、20個まではないと思う程度隠してあります。

カメラバッグは大は小を兼ねませんし、撮影スタイルや撮影現場、被写体、その時に使う機材などによって使いわける必要があります。なので、どうしても数が増えてしまうものだと思うのです。

例えば、現場まではクルマで行くのか? 徒歩なのか? キャンピングカーなどでの撮影旅行のようにキャンピングカーの中などに母艦となるカメラバッグを置いておき、現場現場で必要な機材だけを小型のバッグに入れ替えて撮影するのか、など想定されるシーンによっても必要になるカメラバッグは変わってくるでしょう。

とはいえ、筆者のように仕事で使うカメラ機材を入れるという人間にとっては、メインとなるカメラバッグのサイズはだいたい決まってきます。カメラ本体に、広角ズーム、標準ズーム、望遠ズーム、マクロレンズといった本体+レンズ4本に必要なアクセサリーなどを入れても余裕があり、さらにプラスのレンズやクリップオンストロボ、ノートパソコンなどの機材が入るだけの容量が必要です。

仕事で撮影に行ってカメラバッグが軽かったことなど、ほぼありません。そのため、ホイールなどの付いたキャリータイプを除くと選択肢はふたつ。いわゆるリュックタイプか、ショルダータイプになるわけです。

好みなどもあると思いますが、長距離を歩いても疲れづらいのがリュックタイプ、バッグを背負ったまま機材の出し入れしやすいのがショルダータイプといったところでしょう。ネイチャー系のカメラマンのように被写体まで歩いて機材を運ぶ距離が長い人はリュックタイプ。町中やイベントの取材などがメインの人は、機材の出し入れを重視したショルダータイプといったイメージです。


筆者も徒歩での移動距離が短いときにはショルダータイプを使いたいのですが、成人男性としては小柄であることと、ヘルニア気味のためか、身体の片側にだけ重量が掛かるショルダータイプを使っていると腰が痛くなってしまうのです。

そこで大容量でありながら、撮影時にはショルダータイプで、移動時にはリュックタイプで使えるカメラバッグがあるといいのに、と思っていたところ、見つけたのがアオスタの「フォンタナ PRO ショルダーL」(実勢価格:20,000円前後)です。

容量は16L、外寸が約500×285×220mmとコンパクトなのにも関わらず、一眼レフカメラ本体2台、レンズ8本、15インチまでのノートパソコンにプラスしてアクセサリー類までが収納できるといいます。しかもカメラバッグの重量は約1,480g(リュックベルト含まず)と軽量です。

そして、最大の特徴が付属のリュックベルトでショルダータイプとしてだけでなく、リュックタイプとしても使えること。撮影時には機材の出し入れがしやすいショルダータイプ、移動時には腰への負担が小さく歩きやすいリュックタイプとして使えるわけです。これが気に入って、現在筆者のメインカメラバッグとなっています。実際にどのように使っているかも紹介していきます。

アオスタ「フォンタナ PRO ショルダーL」の中身

メインレンズの4本とカメラ、+αを組み替えて状況に対応できるのがいい

カメラバッグの選択基準のところでもお話しましたが、筆者の場合、メインとなるレンズは4本。広角ズーム、標準ズーム、望遠ズームにマクロレンズとなります。これとカメラ本体は、いつも出し入れしやすい場所に入れておきたいわけです。

「フォンタナ PRO ショルダーL」の場合、ショルダー状態でメインとなる上蓋からアクセスできる部分に、このすべてが収納できます。筆者の場合、このメイン部分に入れている機材は下記の通りです。

Sony α7R III/Canon EF17-40mm F4L USM+SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11/SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary/SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports/SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art/Godox LEDチューブライト TL30/角型フィルターケース/記録メディアケース/予備バッテリー/レンズクロス/ブロア/財布など。

頻繁に使用するレギュラーメンバーは常にこの位置に入れているといった感じです。基本的には実際に実写やチャートでのテストをしても納得の性能でありながら、コストパフォーマンスの高いSIGMAのレンズがメイン。Canon EF17-40mm F4L USMは一眼レフがメイン機の時代のレンズで近いうちにSIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryに置き換える予定です。

また、変わったところでは、最近Godox LEDチューブライト TL30を持ち歩いています。ライティング用のLEDとしても、ちょっと影の気になるシーンなどで役に立ちますし、夜景や星の撮影などの際に照明としても便利なので、カメラバッグのレギュラーメンバーです。

左右のサイドポケットには常用フィルターが入る

「フォンタナ PRO ショルダーL」には左右に厚みのあるサイドポケットが装備されています。筆者の場合、この中身は片方がフィルターケース、もう片方がステップアップリングと角型フィルターの装着リングなどです。

フィルターケースは82mm径の丸型フィルターを8枚収納できる「COMODO フィルターケース CMD-FC-01」を愛用しています。入っているフィルターは下記の通りです。

PRO1D プロソフトン クリア(W)/MC プロソフトン(B)N/PRO1D プロソフトン[A](W)/スターリーナイト/ZX C-PL/Variable ND-X II/MC ND-400/amazonbasics MC CPL

ざっくりいうと星空用のスターリーナイトとプロソフトン、光量や反射のコントロール用にC-PLとNDといったセレクトです。メイン部分に入れてある角型フィルターケースにはハーフNDが濃度別に数種類入っているので、フィルターはRAW現像やレタッチではコントロールしづらい効果を中心にそろえています。丸型フィルターのサイズはすべて82mm径です。

なおamazonbasics MC CPLはあまりの安さに購入し、そのままフィルターケースに入っていますが、色かぶりの問題などでほとんど使うことはありません。

筆者のカメラバッグのサイドポケットのもう片方には、写真のようにステップアップリングと角型フィルターの装着リング、フィルターフォルダー、リモコンなどを収納しています。写真左上の黒いビニール系のものは付属のレインカバー。ちなみに使っている角型フィルターはcokinのPシリーズです。

先に解説したように丸型フィルターはすべて82mm径でそろえているので、これを各レンズで使うためのステップアップリングもここに収納しています。レンズのレビューなどの際に異なる径のレンズを使うことも多いため、フィルター自体は82mm径、各レンズに合わせたステップアップリングを使って、フィルターを使っているのです。

2段構造の下段、4スロットで多様な撮影に対応する「フォンタナ PRO ショルダーL」

筆者が「フォンタナ PRO ショルダーL」を気に入っている理由はショルダータイプでも、リュックタイプでも使えることも大きな理由ですが、その次の理由といってもいいのが、写真のようにメイン収納部分の下に下段となる収納部分があり、ここのかなり大ぶりなレンズでも最大4本は収納できるスロット(収納場所)があることです。
普段からほぼ絶対使う4本のレンズとカメラ本体などはメイン収納部分に入れることができるので、下段の4スロットはその日の撮影に合わせて入れ替えています。例えば、取材でストロボを使うことが決まっている場合は、写真のようにGODOX AD200Proを2つとコントローラーのGODOXのワイヤレスフラッシュトリガーX Proなどを収納するわけです。

また、レンズのテストなど、いつもよりも多くのレンズを持っていく場合は、ここに複数の単焦点レンズを入れます。当たり前ですが、ポートレートなど人物撮影がメインになる場合は、単焦点のポートレートレンズを何本か入れるという使い方も可能です。

「フォンタナ PRO ショルダーL」の場合、メインの収納部分にプラスして、この下段の収納スロットがあることで、機材の管理や状況に合わせた入れ替えを格段に簡単にしてくれるわけです。とても重宝しています。

状況の応じてバッグの形も入れる機材も変えやすい「フォンタナ PRO ショルダーL」

いつも同じ機材で同じ場所で同じ被写体を撮影するという方は、少数派でしょう。そのため、行く先や被写体に合わせて、カメラバッグを選択する必要があります。結果、筆者のように気が付いたら10個を超えるようなカメラバッグを所持しているという状況が生まれてしまうわけです。

しかし、今回紹介した「フォンタナ PRO ショルダーL」は、ショルダータイプでも使用でき、必要なときはリュックタイプにして背負うこともできます。さらにメインの収納部分にいつも使う機材、下段の4つのスロットにその日、その時に必要な機材を追加するスタイルなら機材の管理や整頓も簡単で、幅広い撮影状況に対応できます。

その時の気分なども含めた、さまざまな理由でカメラバッグをよく変える筆者ですが、しばらくは「フォンタナ PRO ショルダーL」を愛用したいと思っています。ユニークで使いやすいバッグなので、一度試してみてはどうでしょうか。


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執筆:齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

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