ハウススタジオ撮影でストロボを持っていく時、クリップオンストロボか大型ストロボかどっちがいいのか迷ったことはありませんか? この記事では具体的な事例も交えながらストロボの選び方について書いています。
クリップオンストロボの最大のメリットは小型で持ち運びが簡単という点です。ハウススタジオ撮影の場合搬入出が必ずありますので荷物が多いとそれなりに大変です。
クリップオンストロボ1灯だとできるライティングは限られてきますが、複数持参すればそれなりのイメージ実現ができますので、まずはクリップオンから考えるカメラマンも多いと思います。 2灯以上使う場合は1つをスタンドや三脚につける事を想定しておきましょう。スタンドとクリップオンストロボの接続にはアンブレラホルダーがあると便利です。さらにアンブレラなどのアクセサリーを用意したとしても荷物はかなり軽量コンパクトです。 電車やバス移動のカメラマンの場合はクリップオンメインになってくるでしょう。
大型ストロボはライトスタンドにヘッドなどを立てて使用するストロボです。発光部分(ヘッド)と蓄電部分(ジェネレーター)を一体化したモノブロックストロボと呼ばれるストロボと、ヘッドとジェネレーターが別々になっているジェネレータータイプのストロボがあります。光量が大きくて拡散率が高くチャージ時間が短い点が大型ストロボの特徴です。 必ず必要になってくるのはスタンドなのでその分クリップオンストロボより荷物は増えます。
またモノブロックは軽量に作られているものがほとんどですが、ジェネレータータイプのストロボは大きくて重い物が中心となってきます。 筆者は電車移動が中心ですが、モノブロックストロボならなんとか移動できジェネレータータイプを使う場合は車を使っています。
10畳くらいの部屋での撮影でしたらクリップオンストロボを2灯用意して、被写体用にカメラ近くで天井や壁に向けて1灯、外光っぽい演出用に背景に1灯といった使い方でまかなう事もできなくもないです。 ただしクリップオンストロボを外光のように使うなど最大出力で使用した際のチャージのスピードに耐えられるか?という問題が出てきます。 モデル撮影など撮影の流れも重要になってくる場合は、クリップオンストロボとモノブロックストロボをうまく組み合わせて撮影するというライティングを想定しておいても良いかもしれません。色温度は大きく変わってきますのでフィルターなどを用意してあわせるか色再現不要な部分に1灯を持っていくなどの工夫は必要となってきます。
予定が押してしまったり、撮影商品が届かないなどが原因でハウススタジオの撮影とはいえ真っ暗になっても終わらない・・・という経験を何度か体験しています。
真っ暗になってしまっては写真は撮れませんので、いたしかたなくライティングして撮影をすることになります。
撮影の内容にもよりますがハウススタジオを使う時点で大がかりな内容が多くそれなりの光量が必要になってきます。
室内光の再現はクリップオンストロボでまかなったとしても外からの光をイメージさせるためのライトは大型ストロボを持ってきたら良かったなあと後悔したことがあります。
ハウススタジオの撮影では後で悔やんでも、取り返しがつかないケースが大半ですからストロボ選びも後悔の無いようにしておきたいですね。
大は小を兼ねる!と大型ストロボを何セットも持ち込んで撮影する方も見かけたことがあります。ライティングを緻密にする場合はそれもいいかもしれません。ただしハウススタジオの場合は電気容量に注意が必要です。ジェネレータータイプのストロボを多灯使用すると多くの電力が必要になりますのでスタジオの電気容量を確認しておく事が必要になってきます。
クリップオンストロボにするか大型ストロボにするかを決めるには荷物の量だけではなく撮影のリズムや電気容量といった幅広い事柄に関係してきます。 ・荷物の量・部屋の広さ・チャージスピード・電気容量 そして最後に予算もしっかり計算して決めていかれることをおススメします。
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執筆:森川ゆみ子
日本写真講師協会(JPIO)認定講師/写真家
個人事業主様、企業様の商品イメージの撮影、サロン撮影プロフィール撮影などと並行して企業研修や写真撮影セミナー、撮影に関するコンサルティングを行っている。
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